グエル公園バルセロナ · 非公式ガイド
見どころ

見どころと巡り方

入口から丘の上まで、順番に見どころを整理しました。閉鎖されている道は、公式の案内にもとづいて記しています。

ツアー・セット券を見る チケットの選び方 一部の道は工事で閉鎖中。公式で確認
トカゲ「エル・ドラック」86本の柱標高182mの丘
波打つベンチのモザイクの細部

回る順番のおすすめルート

おすすめは、高い側のカルメル通りから入って、下りながら見る流れです。高架橋や丘の上を先に見て、ヤシの並木道、洗濯女の回廊、列柱ホール、ドラゴンの階段へ、下っていきます。ただし、工事で一部の道が閉鎖されているため、現地の案内に従ってください。

  1. カルメル通りの入口から入る:公園の高い側から始めます。
  2. 自然の広場とベンチ:広場の端から市街地を眺め、波打つベンチを見ます。
  3. 洗濯女の回廊:広場の横の階段を下りると、石の柱が並ぶ回廊に出ます。
  4. 列柱ホール:広場の下の空間で、天井のモザイクを見上げます。
  5. ドラゴンの階段と入口の小屋:最後に、トカゲと2つの小屋を見て、正門側へ下ります。
旅行ブログにも、この順番を紹介するものが複数あります。ただし工事で通れない道があるため、順序は入口で渡される案内図や現地の表示を優先してください。

入口のお菓子の家(門衛所と管理棟)

正門のオロット通り側には、2つの小屋が建っています。画家のダリが「砂糖をまぶした菓子のよう」とたとえたと、日本語版ウィキペディアは書いています。童話のような外観です。2つとも楕円形の平面で、れんがの天井と、トレンカディスで飾られた複雑な屋根を持ち、屋根の上には小さな塔と、二重の十字架をいただく高い尖塔が立ちます。右手の門衛所は、門番の住まいとして1901年から1903年にかけて建てられ、ガウディが手がけた数少ない質素な住居のひとつです。現在は、バルセロナ歴史博物館(MUHBA)の展示に使われていますが、公式は一時閉鎖と案内しています。入口の門と柵は、カサ・ビセンスの庭から1965年に移されたものです(カタルーニャ語版ウィキペディア)。

入口の2つの小屋
波打つ屋根と、タイルの装飾が目を引きます。

ドラゴンの階段とトカゲ「エル・ドラック」

入口から正面に続く階段の途中に、色タイルのトカゲ(サラマンダー)がいます。カタルーニャ語で「エル・ドラック」、つまり竜と呼ばれ、錬金術で火を表す動物とも言われます。噴水になっており、割れたタイルを貼る「トレンカディス」の技法で仕上げられています。園内で最も人気の撮影スポットで、混みやすい場所です。

エル・ドラックのトカゲ
階段の中ほどにいる、色鮮やかなトカゲ。

列柱ホール(86本の柱と円形モザイク)

階段を上がった先の列柱ホールには、86本の柱が並びます。もとは100本の予定で、市場として使うことが考えられていました。天井には、14の円形のモザイクがあり、ガウディの協力者ジュジョールが手がけました。柱は空洞で、上の広場の雨水を集めて地下の貯水槽へ流す役目を持ちます。柱は古代ギリシャのドーリス式を思わせる形で、内側の柱はまっすぐ、外側の柱はわずかに傾いています。100本の予定が86本になったため、天井の円形モザイクは、建たなかった柱の位置に対応すると、カタルーニャ語版ウィキペディアは説明しています。ジュジョールのモザイクには、人形の破片や、色つきの紙やすりを試した跡など、変わった素材も混じっています。ホールの屋根の外側には、水を吐くライオンの頭も見られます。英語版ウィキペディアは、この空間の装飾を、ローマのドムス・アウレア(黄金宮殿)に残る奇抜な装飾(グロテスク文様)に重ねています。

列柱ホールの天井モザイク
割れた陶器やガラスで作られた円形の装飾。

自然の広場と波打つベンチ(ジュジョールのトレンカディス)

列柱ホールの上の広場は、「自然の広場」と呼ばれ、約86メートル×43メートルの楕円形です。外周を、蛇のように波打つベンチが囲みます。ベンチは、人が集まって話せる小さな場所ができるように曲がっていて、座り心地にも配慮されています。長さは、カタルーニャ語版ウィキペディアでは約150メートルとされますが、日本のブログには110メートルとするものもあり、資料によって異なります。表面は、色とりどりの陶片のモザイクです。

広場の端のモザイク
ベンチの外側にも、細かなモザイクが続きます。

洗濯女の回廊

丘の斜面に沿って、石の柱が波のように並ぶ回廊で、柱の1本に、洗濯物を頭に乗せた女性の彫刻があるため、この名前が付きました。波が押し寄せるような形の屋根が特徴です。自然の広場、列柱ホールと同じく、混雑時は一方通行の管理が行われる場所のひとつと公式が案内しています。

高架橋と石のヤシの木

園内には、約3キロメートルの道があり、高さの違う3本の高架橋が、斜面を縫って続きます。柱は、ヤシの木や木の幹のように傾いています。直線や直角を避け、自然の形を手本にするのがガウディの考え方です。

木々の間の高架橋
石を積んだ高架橋が、緑の中に溶け込んでいます。
カーサ・トリアスから上の高架橋への道は、公式の工事情報ページ(2026年9月28日更新)で閉鎖と案内されています。訪問前に公式で確認してください。

三十字架の丘(標高182m)

公園の高いところにある三十字架の丘は、標高約182メートルで、サグラダ・ファミリアやグロリエス塔、モンジュイックの丘、海まで見渡せると、公式や百科事典が紹介しています。英語版ウィキペディアによれば、3本の石の十字架のうち1本は空を、残る2本は方角を示し、もとは礼拝堂として構想された場所です。近年は崩壊の危険などで丘に登れないとする旅行ブログもあるため、現地の表示に従ってください。

三十字架の丘
石の十字架が立つ、公園の高い場所。

ガウディの家博物館(別チケット)

ガウディが1906年から1925年まで暮らした家を、博物館として公開しています。公園の入場券には含まれず、別のチケットまたは公園とのセットが必要です。

そのほかの場所:ヤシの並木道、ララール邸、トリアス邸

公式サイトは、このほかに、幅10メートルのヤシの並木道、オーストリア庭園(もとは住宅用の区画だった場所)、もとの農家の建物であるララール邸、1902年に建てられたトリアス邸を、園内の見どころとして紹介しています。ララール邸は、グエルが1906年に移り住んだ建物です。高架橋は、公式では低い、中間、高い高架橋の3本、カタルーニャ語版ウィキペディアでは4本と、数え方が異なります。

ジュジョールとトレンカディス

ジュゼップ・マリア・ジュジョールは、ガウディの弟子であり協力者として知られる建築家です。波打つベンチの陶片の装飾や、列柱ホールの円形の天井装飾は、彼の仕事とされています。割れたタイルや食器、ガラスなど、本来は捨てられる材料を使った色の組み合わせが特徴です。

ベンチの外側にも、細かなモザイクが続いています。座る面だけでなく、広場の外側の面や端の部分も見ておくと、仕事の細かさが分かります。

写真を撮るなら

場所ポイント混みやすさ
ドラゴンの階段朝のうちが狙い目高い
波打つベンチ端から市街地を入れる高い
洗濯女の回廊斜めの柱が並ぶ奥行きふつう
列柱ホール天井のモザイクを見上げるふつう

夕方は、西日で石や陶片の色合いが変わります。ただし、写真に夢中になる瞬間は、スリの被害に遭いやすいと言われます。バッグは体の前に持ってください。

歴史と数字で見るグエル公園

項目内容
計画の開始1900年(約60の区画の田園都市)
工事の中断1914年
市の公園として開園1926年
世界遺産1984年に登録、2005年に「アントニ・ガウディの作品群」へ拡張
有料エリアの導入2013年
建てられた住宅トリアス邸(1902年)とガウディの家(1906年購入)が知られる

日本語の情報には、「2軒だけ売れて、ガウディとグエルが買った」とする説明もありますが、最初に区画を買ったのは弁護士のトリアスです。

ガウディ作品を回る

同じ日にサグラダ・ファミリアを見る旅行者も多くいます。サグラダ・ファミリアは姉妹サイトにまとめています。カサ・バトリョやカサ・ミラは市内中心部のグラシア通り沿いにあります。

よくある質問

トカゲはどこにいますか?

入口から続く正面階段の途中、ドラゴンの階段にいます。「エル・ドラック」と呼ばれます。

一番の見どころはどこですか?

ドラゴンの階段、列柱ホール、波打つベンチのある自然の広場が、定番の3か所です。

ガウディの家博物館は入場券に含まれますか?

含まれません。別のチケットまたはセットが必要です。

ベンチのモザイクは誰が作りましたか?

協力者のジュゼップ・マリア・ジュジョールが手がけたとされます。

列柱ホールの柱は何本ですか?

86本です。もとは100本の予定でした。

丘の上の十字架には登れますか?

登れないとする旅行ブログもあります。工事の状況とあわせて、現地の表示を確認してください。